フィールドとチャートのタイプ〜Tableauでツリーマップを作成する
はじめに
こんにちは。DI部のtamaです。
本エントリは、Tableau Desktop Qualified Associateの試験ガイド「評価するスキル」に関連する内容となります。
本エントリの概要
今回はツリーマップの作成方法と、その使用場面について、見ていきたいと思います。
ツリーマップとは
ツリーマップは、複数の階層構造になったデータを可視化する際に役立つもので、階層構造を「入れ子の四角形」で、データ量を四角形のサイズで表現する図です。
上記サイトはGoogleニュースのデータをツリーマップで可視化しています。 (名前がタイムリーだったので、取り上げてみました。)
Tableauにおけるツリーマップの作成方法
Tableauには、ツリーマップを簡単に作成できる機能がついているため、容易に作成することができます。 右上の「表示形式」というところに、ヒートマップの項目があります。これを選択すれば、Vizをヒートマップの原型にしてくれます。
ツリーマップの項目を選択するために、必要な条件は以下の通りです。
- 1個以上2個以下の「メジャー」が、(列か行に)設置してあること
- 1個以上の「ディメンション」が、(列か行に)設置してあること
作業環境
- MacOS Sierra 10.12.6
- Tableau 10.4
使用データ
- Tableau付属のサンプルスーパーストア
作成方法
今回も仮の課題を想定したいと思います。 「メーカー別の売上を把握したい」をツリーマップで解決しましょう。
まず、「メーカー」と「売上」を行列に配置します。
そして、右上の「表示形式」からツリーマップを選択します。
これで、もうツリーマップの原型が出来てしまいました。
上記の段階では、「売上」というメジャーを、四角形の大きさと色の両方で表現している状態です。 「売上」で大きさを表現したまま、色で別のメジャーの量を表現することもできます。
このツリーマップに対して、「売上はわかったけど、利益はどんなものなのか」という問いが出てきたと想定します。 それでは、利益を「色で表現」するため、「利益」をマークシェルフの色にドラッグします。
さらに色を調整すると、以下のようになります。 (利益が0を下回ると赤色になるように設定)
上記のVizからは、例えば以下のようなことがわかります。
- 売上が高いメーカーは、概ね利益も問題ない。
- しかし、「シスコ」に関しては売上の割に利益が悪い。
- 同じ売上規模の他社と比較して、目立っている。
ここから、「シスコ社はなぜ利益が悪いのか」という、新しい課題が出てきます。 こうやって、簡単に分析をどんどん深掘りできるのが、Tableauの特徴ではないでしょうか。
では、「メーカーの各製品毎に、利益の違いはあるのか」という問いにも答えてみましょう。
- 「製品名」をマークシェルフのラベルにドラッグ
下記のように、メーカーの製品別の利益を可視化できました。
シスコ社は、全製品の利益が一律に悪いわけではないことがわかりました。
ツリーマップの使用場面
ツリーマップを使用する場面としては、階層構造になっている大量のデータを一気に可視化したい場合(本エントリのような、「メーカー→製品別」の売上や利益の全体感を直感的に把握したい時)が挙げられます。
おわりに
Tableauにおけるツリーマップの作成を見てきました。作成自体は簡単にできることがわかりました。 ヒストグラム等の比べると、多少使う場面が限られてくるかとは思いますが、大量データの親子関係の把握等、向いている場面では威力を発揮するVizと思われます。